ガルバリウム鋼板は軽量で高耐久な金属素材であり、これから外壁をリフォームする方にはおすすめの外壁材です。
しかし、傷が付きやすい・結露が発生しやすいといった懸念点もあるため、よく理解した上で選ぶことが大切です。
当記事では外壁をガルバリウム鋼板にリフォームする際の費用目安・メリット・デメリット・注意点について紹介していきます。
お読みいただければ後で後悔することが少なくなりますので、現在外壁のリフォームを検討中の方はぜひ参考にしてください。
目次
ガルバリウム鋼板とは?
ガルバリウム鋼板とは、鋼板にアルミニウムや亜鉛などの合金をメッキした金属素材です。
「軽量である・サビにくい・耐久性が高い」などの理由から、住宅の屋根や外壁に使用する金属サイディングとして現在主流となっています。
ガルバリウム鋼板は厚みが0.35~0.5mmと薄いことから、断熱性や遮音性がやや劣るといわれることがあります。
しかし、実際に商品化されているガルバリウム鋼板は、断熱材と一体化しているものが多く、断熱性と遮音性の問題を大幅に改善しています。
もし心配な場合は、リフォーム時に施工業者に相談してみるとよいでしょう。
ガルバリウム鋼板の外壁にリフォームする費用目安
外壁のリフォームは大きく分けて、「重ね張り(カバー工法)」と「張り替え」があります。
「重ね張り」は既存の外壁の上から新しい外壁を上張りする工法ですが、ガルバリウム鋼板で重ね張りを行った場合の費用目安は100~250万円です。
一方、「張り替え」は既存の外壁を撤去した後に新しい外壁を張り直す工法ですが、ガルバリウム鋼板に張り替えた場合の費用目安は150~300万円となっています。
住宅の階数や坪数、外壁の劣化具合などによって費用は大きく上下するため、リフォームを依頼するときには事前に見積りを出してもらうことが大切です。
別記事にて「重ね張りの特徴」と「張り替えの特徴」も解説していますので、ぜひご覧ください。
ガルバリウム鋼板の外壁の3つのメリット
ガルバリウム鋼板の主な3つのメリットについて紹介していきます。
メリット②耐用年数が長い
メリット③耐震性が高い
メリット①サビにくい
一般的に金属サイディングはサビに弱いという欠点がありますが、ガルバリウム鋼板はサビに強い性質を持っています。
そのため、見た目を綺麗に保ちやすく、耐久性の劣化も防ぎやすい金属素材です。
ガルバリウム鋼板がサビにくい要因は、主材料であるアルミニウムと亜鉛にあります。
アルミニウムは空気に触れると、酸素と結合して「不動態皮膜」と呼ばれるバリア層を表面に纏います。
そして、亜鉛は鉄よりも先に腐食して溶け出す性質があります。
アルミニウムの不動態皮膜と溶けた亜鉛で表面を覆うことで、鉄板自体の腐食やサビを防いでいるというわけです。
メリット②耐用年数が長い
ガルバリウム鋼板はサビにくいことから、耐用年数も20~30年と長いです。
一度リフォームしてしまえば、長く安心して住むことができます。
初期費用が多少高額になってしまったとしても、次のリフォームまでの期間が長いことで、トータルコストが安く済むケースも多いです。
メリット③耐震性が高い
ガルバリウム鋼板は外壁材の中でも軽量であるため、住宅が揺れづらく耐震性が高いといえます。
カバー工法の場合、既存の外壁材に新しい外壁材の重量がプラスされるため耐震性が低下しやすいですが、軽量なガルバリウム鋼板であれば増加する重量を抑えることができます。
張り替えの場合は、既存の外壁材よりも軽くなることで耐震性の向上が見込めます。
ガルバリウム鋼板の外壁の3つのデメリット
ガルバリウム鋼板の主な3つのデメリットについて紹介していきます。
デメリット②傷が付きやすい
デメリット③結露が発生しやすい
デメリット①施工費用がやや高い
ガルバリウム鋼板は他の外壁材に比べると、施工価格が少し高い傾向にあります。
ただし、耐久性が高いことで次のリフォームまでの期間が長いため、将来も含めたトータルのコストで考えると安い場合もあります。
リフォーム業者によっても価格は違うため、業者とよく相談をして、今後のことも考えた上で決めるようにしてみてください。
デメリット②傷が付きやすい
ガルバリウム鋼板は衝撃に弱く、傷が付きやすいです。
子供のボール遊びや強風によって外壁に物がぶつかると、傷が付いたり凹んでしまったりすることがあります。
塗装することで傷を目立たなくすることはできますが、凹みを元に戻すことはなかなか難しいです。
傷や凹みが心配な場合は、少し費用は高くなってしまいますが、断熱材と一体型になっているガルバリウム鋼板がおすすめです。
断熱材が衝撃を吸収してくれるため、傷や凹みをある程度抑えてくれます。
デメリット③結露が発生しやすい
ガルバリウム鋼板は気密性が高く、室内に湿気がこもりやすいです。
一方で、断熱性は低いため室内で温まった空気が外気温によって冷えることで、屋根裏などに結露を発生させてしまうことがあります。
結露が発生すると、屋根の下地などを腐食させてしまうおそれがあります。
そのため、断熱材と一体型のガルバリウム鋼板を使用したり、室内の換気をよくしたりするなどの対策が必要です。
ガルバリウム鋼板へのリフォームは知識・技術のある業者に依頼しよう
ガルバリウム鋼板にリフォームしたい場合は、板金工職人がいる業者に依頼するのがおすすめです。
一口にリフォーム業者といっても、瓦職人やスレート職人、塗装職人など業者によって従事している人材は様々です。
職人によって専門にしている工事内容は違いますが、ガルバリウム鋼板の外壁工事における専門家は板金工職人です。
より高い技術力と知識を持っているため、安心感があります。
板金工職人がいるかどうかわからない場合は、板金工事に対する知識や技術、実績がどのくらいあるのかに注目してみるとよいかもしれません。
まとめ
ガルバリウム鋼板はサビにくく、耐震性が高く、耐用年数が長い金属素材です。
その分、施工費用がやや高く、傷や結露などの対策が必要にはなりますが、総合的にはとても優秀な外壁材になっています。
現在、外壁が傷んできてリフォームを考えているのであれば、ガルバリウム鋼板への張り替えや重ね張りは一度検討してみることをおすすめします。
弊社「まごころ工務店」では外壁リフォームのご相談から施工まで対応しておりますので、なにかお困り事がございましたらぜひ一度ご連絡ください。