窯業系サイディング

窯業系サイディング

窯業系サイディングとは、主にセメントを原料とした外壁材です。
木材繊維や砂などと共に窯の中で高熱処理されて製造されます。
比較的安価であり耐火性や耐震性にも優れていることから、多くの建物で使用されており、現在最も一般的な外壁材です。
デザイン性も高く、木目調やレンガ調、タイル調など様々なバリエーションとカラーから選ぶことができます。
ただし、耐水性能は低くひび割れや塗装の剥がれを放置すると、内部の腐食や雨漏りなどが発生してしまいます。
窯業系サイディングを使用する場合は定期的に状態を確認して、再塗装や劣化箇所の修繕をしっかりとおこなうことが大切です。

金属系サイディング

金属系サイディング

金属系サイディングとは、金属板を成形・加工した外壁材です。
ガルバリウム鋼板やアルミニウム合金、ステンレス鋼板など使用する金属板によっていくつかの種類に分けられます。
金属のため耐水性に優れており、ひび割れもしづらいという特徴があります。
また、他の外壁材に比べて軽量であることから、重ね張り(カバー工法)に使用されたり、リフォーム時に採用されたりするケースも多いです。
ただし、サビや塩害に弱い点には注意しなければいけません。
特に海岸付近の場合は潮風によって劣化が進みやすいため、赤サビ・白サビの兆候が見られた場合には早めにメンテナンスすることが重要です。

木質系サイディング

木質系サイディング

木質系サイディングとは、天然木や合板などを使用した木材の外壁材です。
断熱性能が高く室内温度を一定に保ちやすい点と、自然と調和した和やかな外観が魅力となっています。
しかし、木材であるため耐水性と耐火性はそれほど高くありません。
特殊加工や塗装によって劣化しづらくはなっているものの、他の外壁材に比べるとメンテナンスの重要度は高いです。
雨水による腐食や変色が起きる前に、早めに再塗装するなどの対処が大切になってきます。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングとは、塩化ビニル樹脂を主原料とした外壁材です。
日本ではあまり普及していないものの、アメリカでは多くの住宅で使用されています。
耐久性が高く、酸性雨による劣化や経年劣化によるひび割れが起きづらいのが特徴です。
また、サイディングに顔料が練り込まれており塗装が剝げることがないため、再塗装が不要であるという利点もあります。
さらには、施工時にコーキング材を使わないためコーキングの修繕も不要です。
メンテナンスの手間がほとんどかからないことから、メンテナンスフリーとも呼ばれています。
ただし、色や柄などのバリエーションが少なくデザイン性には乏しい外壁材となっています。

モルタル

モルタル

モルタルとは、水と砂とセメントを混ぜ合わせた素材で形成された外壁材です。
1990年以前の建物はほとんどがモルタル外壁でしたが、サイディング外壁の普及に伴って最近ではモルタル外壁が使われることは少なくなっています。
モルタルのメリットは耐火性に優れていることと、デザイン性が高いことです。
カラーバリエーションが豊富なうえに、コーキング材を使用しないため目地(つなぎ目)ができることもありません。
また、左官工の手作業による施工になるため、オリジナルな柄や模様を施すことも可能です。
一方で、ひび割れが発生しやすい、凸凹が多く汚れが溜まりやすいというデメリットもあります。
そのため、モルタル外壁にする場合はクラック(ひび割れ)の補修や外壁の掃除などのこまめなメンテナンスが重要です。

タイル

タイル

タイルとは、石や土、粘土を混ぜ合わせた原料を板状に焼き固めた外壁材です。
強度が高いため傷がつきづらく、紫外線による色褪せもしづらいことから美観を保ちやすいメリットがあります。
また、水をはじくため雨による影響も受けづらく、経年による劣化がほとんどありません。
メンテナンスの手間が少なく高耐久な外壁材といえます。
ただし、他の外壁材に比べると初期費用は少し高額です。
将来必要になるメンテナンス費用が少ない分、トータルコストは抑えられますが、建築費が高くなってしまうことには注意しましょう。

ALC

ALC

ALCとは、「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の略でありコンクリートの一種です。
主に珪石、セメント、生石灰、アルミニウム粉末を原料とし、軽量気泡コンクリートとも呼ばれています。
コンクリートよりも軽く、断熱性・防火性・遮音性に優れているのが特徴です。
軽量なため地震発生時の建物への負担を軽減することができ、耐震性の高さも評価されています。
ただし、気泡を含んでいるため水を吸収しやすく耐水性が低いです。
雨による影響を受けやすく、特に寒冷地では結露などによる凍害も発生しやすくなっています。
そのため、防水性の高い塗料を塗るなどしてしっかりと防水対策をすることが大切です。