キッチンをリフォームするときには、カウンターの高さや通路の幅、収納スペースの量など様々な点に注意しなければいけません。
見た目のデザインやかかる費用も重要ですが、それだけでリフォーム内容を決めてしまうと後で後悔してしまうこともあるのです。
当記事ではキッチンリフォームでよくある失敗例16選成功させる3つのコツを紹介します。
お気に入りのキッチンにリフォームするためにぜひ参考にしてください。

【使い勝手】に関する失敗例4選

使い勝手に関する失敗例を4つ紹介します。
調理時間の短縮や体への負担軽減に繋がる内容となっていますので、最初に覚えておきましょう。

①作業動線が悪い

キッチンでよく使う設備として「コンロ・シンク・冷蔵庫」の3つがありますが、リフォームしたことでこれらの配置が変わり、使い勝手が悪くなってしまうケースがあります。
この失敗を回避するためには、ワークトライアングルを知っておかなければいけません。
ワークトライアングルとはコンロ・シンク・冷蔵庫を結んだ線のことです。

ワークトライアングル

上図のように、「コンロ・シンク・冷蔵庫」それぞれの距離の合計が360~660cmにするのが理想的な形です。
これより短いと窮屈になってしまいますし、長いと移動が大変になってしまいます。
これらはリフォーム後に位置調節するのが難しいため、コンロ・シンク・冷蔵庫をどこに配置するのかはリフォーム前にしっかりと決めておくようにしましょう。

②調理スペースが狭い

シンクを広くしたりコンロの数を増やしたりすることで、調理スペースが狭くなってしまうケースもあります。
調理スペースが狭いと調理に時間がかかってしまったり、調理中にストレスを感じてしまったりすることもあるため、どの程度のスペースが必要なのかは予め考えておくようにしましょう。
現在のキッチンの調理スペースを基に必要な広さを割り出すと失敗しづらくなります。

③コンセントの数が足りない

コンセント

リフォームしたことでコンセントの数が減ってしまい、使いたい調理器具が使えなかったり、使うたびにプラグを抜き差ししなければいけなくなったりするケースもあります。
キッチンのどこに何個のコンセントが必要なのかを事前に考えておくようにしましょう。
場合によってはコンセントの増設工事を検討することも重要です。
将来的に使用する電化製品が増えることも考慮して、少し数に余裕を持って設置しておくことがおすすめです。

④カウンターの高さが合わない

キッチンカウンターの高さが合わず、腕や腰が痛くなってしまうケースもあります。
キッチンカウンターの高さは「身長÷2+5cm」が理想的ですので、キッチンをよく使う人の身長を基に決めるとよいでしょう。

ワークトップ

【収納】に関する失敗例3選

収納に関する失敗例を3つ紹介します。
キレイに収納できるとキッチンの見栄えも良いですし、調理もしやすいためできるだけ意識するようにしましょう。

⑤家電を置くスペースがない

電子レンジ

炊飯器や電子レンジ、コーヒーメーカーなどの電化製品を置く場所を考えておらず、設置スペースが足りなくなってしまうケースもあります。
調理スペースや食器をしまう場所だけでなく、電化製品を設置する場所もしっかりと確保しておきましょう。
コンセントの数や位置を考える際に、電化製品のスペースも考慮しておくと失敗することが少なくなります。

⑥ゴミ箱を置くスペースがない

キッチン ゴミ箱

ゴミ箱のスペースも忘れがちですので注意しましょう。
「空いているスペースに設置すればいいかな」と考えていると、意外とゴミ箱を置く場所がなく困ることがあります。
燃えるゴミ用、カンやビン用といくつか設置する場合にはそれだけスペースも必要です。
スペースの確保が難しい場合には、キッチンの中にゴミ箱を収納できるビルドインタイプのものも検討してみましょう。

⑦奥行のある収納が使いづらい

キッチン 収納

スペースが広いという理由で奥行のある収納を取り入れた結果、思いのほか使いづらくなってしまうケースもあります。
収納スペースが広いということは一見メリットのように思えますが、良い点ばかりではありません。
取り出すたびに手を伸ばさないといけなかったり、どこにしまったのかわからなくなったり、掃除が大変になったりとデメリットもあります。
家庭ごとに必要な収納スペースは違いますので、ご自身の場合はどのくらいの収納スペースが最適なのかを考えてみてください。

【デザイン】に関する失敗例4選

デザインに関する失敗例を4つ紹介します。
キッチンの見た目にはこだわりたい方も多いと思いますが、こだわりすぎた結果、使い勝手が悪くなってしまうこともあります。
どのような失敗が考えられるのか見ておきましょう。

⑧好きな色にしたら内装と合わない

赤色のキッチン

ショールームなどではキレイに見えたキッチンでも、自宅に取り入れてみたら内装と合わず後悔してしまうケースもあります。
キッチン単体で見るのではなく、自宅のリビングや廊下など家全体の雰囲気とマッチするかを考えるようにしましょう。

⑨床材を変えたら滑りやすい

大理石の床

フローリングからタイルの床に変更した結果、滑りやすくなり後悔してしまうケースもあります。
タイルの床はスタイリッシュな印象があり掃除もしやすいため人気ですが、滑りやすいという欠点もあります。
特に油を使った料理のあとは油ハネにより普段よりも滑りやすいです。
こまめに掃除をしたりキッチンマットを敷いたりといった工夫が必要ですので、タイルの床に変更するときはよく考えて決めるようにしましょう。

⑩開放的にしたら手元が丸見え

オープンキッチン

オープンキッチンにしたら料理中の手元が丸見えになってしまい、来客時に気を遣うようになってしまったというケースもあります。
料理中の手元を見られたくない場合には、腰壁を設置するなどして手元が見えないように工夫しましょう。

⑪開放的にしたら水はね・油はねの掃除が大変

オープンキッチンにしたらリビングに水や油がハネてしまい掃除が大変になるケースもあります。
こまめに掃除ができるかどうかも考えて、キッチンタイプを選ぶようにしましょう。
どうしてもオープンキッチンにしたい場合には、油ハネをガードするガラスパネルの設置も効果的ですので検討してみてください。

【設備】に関する失敗例3選

キッチン設備に関する失敗例を3つ紹介します。
必要最低限の設備に抑えることでリフォーム費用が節約できますので、ぜひ覚えておきましょう。

⑫食洗機を付けたがほとんど使わない

キッチン 食洗器

食器洗いを楽にするために食洗機を導入してみたが、思いのほか使わなかったというケースは意外と多いです。
洗い物が少ないときは手洗いしてしまった方が楽な場合もありますし、もし食洗機が故障してしまったときには修理代なども後々かかってきます。
後付けできる食洗機もあるため、必ずしもリフォーム時に導入を決める必要はありません。
しばらく生活してみて食洗機があった方が便利だと感じたときに導入してみるのもひとつの手です。

⑬床下収納を付けたがほとんど使わない

床下収納

食洗機と同様に床下収納も意外と使わないケースがあります。
床下はスペースが広く多くのモノを収納できますが、使う度に屈まなければならず、利便性はそれほど高くありません。
収納スペースが足りない場合には床下収納が重宝しますが、十分なスペースが用意できている場合には無理につける必要はないかと思います。
どのくらいの収納スペースが必要なのかをよく考えてから設置を検討してみましょう。

⑭照明や採光が足りずキッチンが暗い

照明の数が減ったり窓が小さくなったりすることで、以前よりも暗いキッチンになってしまうケースもあります。
取り付ける照明の明るさや窓から射し込む自然光は十分にあるのか、事前にしっかりと確認するようにしましょう。

【リビングへの影響】に関する失敗例2選

リビングへの影響に関する失敗例を2つ紹介します。
キッチンをリフォームしたことで、リビングの使い勝手が悪くなってしまうこともあります。
見落としがちなポイントですので覚えておきましょう。

⑮キッチンを広くしたらリビングが狭くなった

キッチンの通路幅を広くしたり、I型をII型に変えたりしたことでキッチンが広くなったものの、その分リビングに十分なスペースが取れなくなってしまうケースもあります。
キッチンを広くする場合には、リビングのスペースも考えるようにしましょう。
リビングの模様替えなども一緒に検討すると失敗することが減るかもしれません。

⑯リビングにニオイ・煙・音が広がりやすくなった

キッチンを壁付け式から対面式に変えたことで、料理中のニオイや煙、音がリビングに広がるようになってしまうケースもあります。
対面式キッチンは料理中でも家族とコミュニケーションが取りやすく、見た目も開放的で人気がありますが、デメリットもあることは覚えておきましょう。
ニオイや煙は換気をおこなうことである程度解決できますが、音を防ぐことはなかなか難しいです。
人によっては全く気にならない場合もありますので、対面式キッチンを使っている知人などに事前に相談してみると参考になるかもしれません。

キッチンリフォームを成功させる3つのコツ

コツ①リフォーム後の生活をシミュレーションする
コツ②ショールームで実物を確認する
コツ③気になることは業者に質問・相談する

ここまで代表的な失敗例を16コ紹介してきましたが、もっと細かく見ると他にも失敗例はいくつも考えられます。
そのような失敗をなくしてキッチンリフォームを成功させるためには、上記3つのコツが重要です。
最後にこれら3つのコツについて紹介していきます。

コツ①リフォーム後の生活をシミュレーションする

リフォーム後の生活をできるだけ細かくシミュレーションしておくと、失敗することが少なくなります。
例えば、複数人で料理することが多いのであれば通路幅を少し広めにしておくと使いやすいですし、電化製品を4つ使うのであればコンセントも4つ必要です。
食材や食器などをたくさんしまっておきたいのであれば、それだけ収納スペースも必要になります。
事前にどれだけ詳細に想像できていたかでキッチンリフォームの満足度が変わるといっても過言ではありません。
使いやすいキッチンは家庭ごとに違いますので、あなたの理想のキッチンはどのようなものなのかをよく考えて選ぶようにしてみましょう。

コツ②ショールームで実物を確認する

キッチンカウンターやシンクなどの商品は、カタログやWEBサイトを見るだけでなくショールームで実物をしっかりと確認することが重要です。
大きさなどは実際に見るのと写真で見るのとでは、印象がずいぶん違う場合もあります。
調理スペースは十分にとれるか、引き出しの開け閉めはスムーズにおこなえるかなど、様々な観点から商品をよくチェックしてみましょう。

コツ③気になることは業者に質問・相談する

少しでも気になることはリフォーム業者やショールームのスタッフなどに聞くことが大切です。
油ハネや水ハネの対策はどうか、床やパネルは掃除しやすい素材を使っているかなどもキッチン選びに重要となりますので確認しておきましょう。

まとめ

キッチンをリフォームするときには、カウンターの高さやキッチンタイプ、収納スペースの量や素材選びなど、意外と多くの注意点があります。
値段やデザインだけでなく様々な観点からキッチンをチェックして、お気に入りのキッチンにリフォームするようにしましょう。
もしキッチン選びや依頼する業者選びにお困りでしたら、ぜひ弊社『まごころ工務店』までご相談ください。
あなたのご要望にお応えした最適なキッチンをご提案させていただきます。