おしゃれな注文住宅を建てるためには、まずはどのようなデザインや構造、間取りがあるのかを知ることが大切です。
その上で自身の好みやライフスタイルに合わせた住宅を設計できれば、理想的でおしゃれなマイホームを建てることができます。
当記事ではおしゃれな住宅を建てるためのアイデア意識するべきポイント注意点などをご紹介しますので、これから家を建てる方はぜひ参考にしてください。

おしゃれな注文住宅を建てるためのアイデア10選

人気のあるデザインや流行の設備など、おしゃれな住宅に採用されやすいアイデアを10コ紹介していきます。
すべてを採用する必要はありませんので、自身やご家族にとって必要だと感じるものがあれば、ぜひ覚えておいてくださいね。

①吹き抜け

吹き抜け

吹き抜けとは、上下階を隔てる床や天井を取り除くことで生まれる広い空間です。
主にリビングや玄関などで採用される構造であり、縦方向への広い空間を作ることで開放感を得ることができます。
また、窓を設置することで明るさを確保したり、風通しを良くしたりといったメリットもあります。
しかし、冷暖房効率の低下メンテナンスのしづらさというデメリットがあることには要注意です。
吹き抜けにすると空間が広くなるため、エアコンの効きがどうしても悪くなってしまいます。
また、吹き抜けの壁に設置した窓ガラスに手が届かない場合、掃除や修繕などを行う際には脚立を用意する必要も出てきます。
これらのメリット・デメリットをよく理解した上で、吹き抜けの採用を検討してみましょう。

②下がり天井

下がり天井

下がり天井とは、他の天井よりも部分的に低くなっている天井のことです。
主にキッチンや寝室などで採用されています。
元々は排気ダクトやパイプスペースを隠す目的で設置されていましたが、近年ではデザインの一部として取り入れられることも多いです。
下がり天井の部分だけ素材や色を変えることでアクセントを楽しんだり、中に間接照明を仕込むことで絶妙な陰影をつけたりすることもできます。
一方で、下がり天井を設置すると施工費用が高くなりがちな点には注意しましょう。
他の天井とは別で下がり天井を設置しなければいけないため、その分追加で費用がかかってしまいます。
また、吹き抜けとは反対に天井を低くするため、場合によっては圧迫感を感じる人もいるかもしれません。
事前に建築士とよく相談するなどして、慎重に決めるようにしましょう。

③スキップフロア

スキップフロア

スキップフロアとは、階と階の中間に設けられたフロアです。
階段の途中に少し広めの空間を設け、作業スペースや収納スペース、キッズスペースなどの用途で利用します。
スキップフロアの最大の特徴は、縦の空間を活用する点です。
通常、部屋を設ける際は横の空間を活用しますが、スキップフロアでは階段の途中を中二階のような形にして活用します。
壁や廊下なども極力作らずに段差で仕切るため、狭い空間でも部屋を用意することが可能です。
そのため、特に敷地面積が狭い住宅で利点を発揮します。
1階と2階だけでは十分な部屋数を確保することが難しい場合であっても、スキップフロアを造作することである程度緩和することができます。
ただし、スキップフロアも吹き抜けと同様に、冷暖房の効率が低下してしまうおそれがあります。
採用する際には空調設備についても一緒に考えるようにしましょう。

④スケルトン階段

スケルトン階段

スケルトン階段とは、踏み板と骨組みだけで構成された階段です。
オープン階段やシースルー階段とも呼ばれており、空間を広く見せて開放感を演出する効果があります。
日当たり風通しが良く、デザイン性も高くおしゃれで人気の高い設備のひとつです。
特に吹き抜けのリビングと相性が良いため、リビングを吹き抜けにしてスケルトン階段を採用する人も増えています。
一方で、スケルトン階段のデメリットとしては、落下の危険性がある点と階段下収納が作れない点です。
踏み板と踏み板の間が空いているため、足を滑らせて落下してしまうおそれがあります。
特に小さいお子さんや高齢者の方がいるご家庭では、安全対策をしっかりと考えるようにしましょう。

⑤土間

土間

土間とは、床板などを張らずに靴のまま活動できるスペースです。
昔は台所や作業場を土間にして活用している住宅が多くありましたが、現在では玄関横を土間にするケースが増えてきています。
土間はアウトドア用品やスポーツ用品を収納したり、まとめ買いした日用品をしまっておいたり、ペットのブラッシングをしたりと多目的に使うことができます。
土足で使用するスペースのため、汚れがあまり気にならない点もメリットのひとつです。

⑥アクセントウォール

アクセントウォール

アクセントウォールとは、部分的に他とは異なる色や柄で装飾した壁です。
住宅の壁は基本的には一面同じ色や柄でまとめていますが、一部だけデザインを変えることでおしゃれで遊び心のある住宅に仕上げることができます。
間取りを変更したり設備を導入したりといった施工は不要なため、それほど費用が掛からず、おしゃれな住宅を建てる工夫としては比較的採用しやすいアイデアです。
アクセントウォールはカフェや美容院などの店舗でもよく取り入れられていますので、自身がよく行くお店の壁を今度じっくり観察してみると、自宅でも使えるようなデザインのヒントが得られるかもしれません。

⑦パントリー

パントリー

パントリーとは、食品や食器、調理器具などを収納するためにキッチンの横に併設するスペースです。
クローゼットのように扉と棚だけ設置するタイプと、ウォークインクローゼットのように中に入れる広いスペースを設けたタイプがあります。
おしゃれというよりも実用的で便利という側面が強いですが、多くのモノを収納できるためキッチンの整理整頓がしやすく、キッチンがスッキリすることで結果的にキレイでおしゃれなキッチンを維持しやすくなります。
デメリットとしては、パントリーを設けるための広いスペースが必要な点です。
パントリーを設置することで居室の数が減ったり、他のスペースが狭くなってしまう場合もあります。
ご自身の住宅面積を考慮して、パントリーを設置してもスペース的に問題はないかを検討することが大切です。

⑧ランドリールーム

ランドリールーム

ランドリールームとは、衣類の洗濯から乾燥、アイロンがけまでの一連の作業をまとめて行える洗濯専用の部屋です。
一部屋で洗濯の全工程が完了することで家事効率が大幅にアップするため、現在人気が高まっている間取りのひとつです。
基本的には脱衣所の隣に併設して、入浴の際に脱いだ衣類をすぐに洗濯機に入れられるようになっています。
また、ランドリールームの隣に家族共用のウォークインクローゼットを設ければ、アイロンがけしたあとの衣類をしまうところまでスムーズに行うことができ、さらなる効率アップが図れます。
他にもランドリールームのメリットとしては、天候や時間帯に左右されずいつでも洗濯ができる点と、部屋干しするために他の部屋を圧迫しない点もあります。
一方で、デメリットとしてはパントリーと同じく、広いスペースが必要な点です。
そのため、ランドリールームを設ける場合は、必要なスペースを確保できるかという点が重要になってきます。

⑨ウッドデッキ

ウッドデッキ

ウッドデッキとは、屋外に設置された木製のテラスです。
バーベキューやガーデニング、読書、子供の遊び場など使用用途は多岐に渡り、自由な空間として多くの場面で活用されています。
ウッドデッキがあると住宅の外観も映えますので、見た目的にもおしゃれになるでしょう。
一方で、ウッドデッキのデメリットとしては建築費の増加メンテナンスの手間です。
ウッドデッキの設置費用は概ね10~100万円と幅広くなっていますが、他の設備にかける費用を考慮して予算オーバーにならないように気を付けなければいけません。
また、ウッドデッキは木製のため雨風や日光などによりどうしても劣化していきます。
劣化した場合は修繕が必要になりますし、劣化の進行を遅らせるためには日々のメンテナンスが欠かせません。
それらの費用や手間を考慮した上で、ウッドデッキの採用を検討してみましょう。

⑩中庭

中庭とは、壁で囲むようにして住宅の内部に設けられた庭です。
コの字型、ロの字型、L字型など様々な形があります。
使用用途としてはウッドデッキと同じく、バーベキューやガーデニングなど自由な空間として使用するのが一般的です。
中庭を設けると採光性が高まり住宅全体が明るくなるため、周囲に高い建物が多く日光が入りづらい立地では特におすすめの間取りです。
また、中庭は住宅の壁に囲まれているため、普通の庭とは違って周囲の目を気にする必要がありません。
プライバシーや防犯の観点でも安心感があり、自分だけの空間として楽しむことができます。
一方、デメリットとしては建築費用の増加居住スペースの減少です。
壁の表面積が増える分コストがかかりますし、中庭のスペースを確保するために居住スペースを減らさなくてはいけません。
そのため、予算と敷地面積の両面からしっかりと検討することが大切です。

おしゃれな注文住宅を建てるための3つのポイント

一言におしゃれな住宅と言っても、人それぞれの好みがありますし、一概に正解と言えるデザインはありません。
しかし、おしゃれに見せるためのポイントはありますので、ここからはおしゃれな注文住宅を建てるための3つのポイントを紹介していきます。

ポイント①住宅全体のテイストを統一する

1つ目のポイントは、住宅全体のテイストを統一することです。
注文住宅を建てる時は「あれもこれも」と様々な要素を取り入れたくなる気持ちもありますが、あまり多くの要素を入れてしまうとまとまりがなくおしゃれに見えなくなるケースが多いです。
そのため、できるだけコンセプトやテーマを決めて、一貫してそのテイストに統一するようにしましょう。
人気の高い住宅のテイストとしては以下のようなものがあります。

【和モダン】:ヒノキやスギを使った日本家屋をベースに現在のスタイリッシュさを融合したデザイン
【アジアン】:赤系や黒系の木材を使ったタイやバリなどのリゾート地のようなデザイン
【北欧】:ホワイトオークやメープルを使った木のぬくもりを感じる明るいデザイン
【西海岸】:色褪せた木材などを使い海辺のコテージをイメージした個性的なデザイン
【カントリー】:木目やレンガを使ったアンティーク調の温かみがあるデザイン
【インダストリアル】:コンクリートやアイアンをあえてむき出しにした無骨なデザイン
【ナチュラル】:白ベースに青や緑などのアクセントカラーを取り入れたシンプルなデザイン
【ラグジュアリー】:華やかな照明をあしらったホテルのような高級感のあるデザイン

ポイント②配色の割合を「70:25:5」にする

2つ目のポイントは、配色の割合を「70:25:5」にすることです。
これは内装のカラーの割合を表しており、最もバランスが良く見えると言われている配色割合となります。

例)
床・壁・カーテンなどを白(ベースカラー70%)
テーブル・イス・テレビなどを黒(メインカラー25%)
小物類を赤や青(アクセントカラー5%)

上記のようにすると、白黒のモノトーンの中にカラフルな小物がいくつかあるような形になり、まとまりが良く見えるようになります。
この配色バランスを基準にして、ご自身やご家族の好みを取り入れながら、見栄えの良い内装をイメージしてみてください。

ポイント③周囲の雰囲気と合わせる

2つ目のポイントは、周囲の雰囲気と合わせることです。
住宅を建てる際、どうしても自分の住宅だけに目が行ってしまいがちですが、自分の家が建ち周辺環境と一体化したときに、どのように映るかをイメージすることも大切です。
あまり環境とマッチしない住宅を建ててしまうと、住宅単体で見たときはおしゃれでも、周囲と合わせると浮いてしまうことにもなりかねません。
まだ土地が決まっていない場合は、先に土地を見つけるのではなく、自分が建てたい住宅をある程度イメージして、その住宅に合う土地を探すことも大切です。

おしゃれな注文住宅を建てるときの3つの注意点

住宅は今後何十年と長く住んでいくことになります。
おしゃれだけにこだわっていると、実用性や快適性がなくなってしまったり、経済的に苦しくなってしまったりします。
あとで後悔することが無いように、おしゃれな注文住宅を建てるときの3つの注意点を紹介していきます。

注意点①暮らしやすさを考慮する

1つ目の注意点は、暮らしやすさを考慮することです。
見た目にこだわりすぎると、実際には不要な設備や間取りを採用してしまう場合もあります。
採用を決める前に、本当に必要かどうかをもう一度よく考えることが重要です。
そして、検討する際にはできるだけ具体的なイメージを持つことが有効です。
例えば「朝起きて顔を洗い、朝食を食べて着替えて、仕事の準備をして外出する」というように一日の流れを想像して、この住宅なら快適に生活ができそうかを考えるようにしましょう。
他にも「休日の過ごし方はどうか」「家族が増えたらどうなるか」「友人を呼んでホームパーティをするときはどうか」「年を取って高齢になっても快適に過ごせるか」など、様々なシチュエーションを想定することが大切です。

注意点②流行を意識し過ぎないようにする

2つ目の注意点は、流行を意識し過ぎないようにすることです。
ハウスメーカーや工務店の方と話をすると、「今はこういう住宅が人気です」というように、現在の流行を教えてくれると思います。
これらの流行を参考にするのは良いですが、流行っているという理由だけで採用することはNGです。
住宅において重要なことは、流行っているかどうかではなく、住む人にとって必要かどうかです。
例えばアウトドアが好きなご家庭であれば、アウトドア用品を収納できる土間スペースがあると便利でしょう。
しかし、外出が少なく夫婦2人で住んでいるような場合には、玄関横の土間スペースは不要かもしれません。
流行を知っておくことは知識が増えるため大切ですが、採用するかどうかは別で検討するようにしましょう。

注意点③予算オーバーにならないようにする

3つ目の注意点は、予算オーバーにならないようにすることです。
注文住宅はこだわろうと思えばいくらでもこだわれますし、こだわるほど建築費も際限なく増えていきます。
しかし、住宅は建てて終わりではなく、建ててから新生活がスタートしていきます。
今後の生活で困ることが無いように、しっかりと予算を組んで予算内で収めなければいけません。
予算オーバーにならないようにするためには、事前に優先順位と妥協するポイントを決めておくことが重要です。
デザイン性よりも実用性を重視するのか、外観よりも内装を重視するのかなど、自分がこだわりたいポイントはどこかを整理しておくと、家づくりで失敗するリスクは低くなります。

まとめ

おしゃれな注文住宅を建てたい場合は、どのような間取りや設備があるのかを知り、それらの中から自分にとって必要なモノを取捨選択することが大切です。
また、住宅のテイストやカラー割合もしっかりと考慮して、まとまりのある住宅を目指すようにしましょう。
弊社「まごころ工務店」でも注文住宅のご依頼を承っていますので、ご検討中の方はぜひ一度ご相談ください。
お客様のご要望やライフスタイルを最優先に考え、最適なプランをご提案させていただきます。