注文住宅で後悔しないために最も重要なことは、失敗例を知ることです。
どのような失敗が起こり得るのかを知っていれば、事前に防ぐことができ、あとで後悔してしまうリスクを下げることができます。
当記事では注文住宅でよくある失敗例17選と成功させる3つのポイントを紹介していきます。
これから家を建てる方は、ぜひ参考にして理想のマイホームを建ててみましょう。
注文住宅全般での失敗例5選
注文住宅全般での失敗例を5つ紹介します。
あとで浴室やキッチンなど部分的な失敗例も紹介しますが、まずはベースとなる住宅全体における失敗例を押さえておきましょう。
1.間取りが使いづらい(生活動線が悪い)
間取りはあとで変更することが難しいため、慎重に考えなければいけません。
意識するべきポイントとしては、部屋数と生活動線です。
将来子供が増えたり、高齢になったご両親が引越してきたりして、部屋数が足りなくなるケースが考えられます。
他にも親戚や友人が来訪した際に、使ってもらう客室がないことで困る場合もあります。
様々なケースを想定して、少し余裕を持った部屋数にするようにしましょう。
また、部屋の位置も重要です。
例えばキッチンと浴室が離れている場合、食事の準備と洗濯を行うためには毎日長い距離を移動しなければいけません。
家事の効率を考えると、キッチンと浴室はできるだけ近い方が良いでしょう。
2.収納スペースが足りない
収納スペースが足りないことで物をしまうことができず、生活スペースが圧迫されてしまうケースもあります。
部屋が狭くなると生活も不便になりますし、見栄えもよくありませんので気を付けたいところです。
一応、屋外に物置小屋を建てるなどして、あとから収納スペースを確保する方法もあります。
しかし、余計に費用がかかってしまいますし、庭に小屋を置くスペースがない場合もあるでしょう。
そのため、どの荷物をどこに収納するのか、できるだけ具体的に決めておくことが大切です。
3.周辺環境が良くない(隣人・騒音・匂い・商業施設など)
周辺環境が悪く後悔してしまうケースもあります。
よくあるのは隣人トラブルや騒音、匂い、商業施設などのお店不足です。
隣人に関しては事前に防ぐことが難しいですが、その他はある程度調べることができます。
土地を購入する前に周辺を何度か訪れて、音や匂いなどを確かめてみましょう。
4.予算をかけすぎてローンの支払いが大変
理想の住宅を建てるためについこだわりすぎて、予算をオーバーしてしまうこともあります。
多少の予算オーバーであれば問題ないかもしれませんが、大幅に超えてしまうと今後の生活が苦しくなってしまいます。
経済的に苦しくなると精神的にもツライ状態が続いてしまい、せっかくの理想のマイホームでも楽しく過ごすことができなくなってしまいます。
現在と今後の収入を考慮して、余裕を持った計画を立てるようにしましょう。
5.テイスト(デザイン)が好みではない
住宅のテイストやデザインが気に入らず、後悔してしまうケースもあります。
特に多いのが、旦那さんと奥さんで好みが違う場合です。
例えば旦那さんは和風テイストが好きで、奥さんは洋風テイストが好きな場合。
このように意見が割れてしまったときは慎重に決めた方が良いでしょう。
お互いの意見を尊重して、譲り合いの精神を持つことが大切です。
奥さんがよく使うキッチンは洋風にして、その代わり寝室は和風にするというのもひとつの解決策かと思います。
とにかくお互いがしっかりと納得する形で決められるように、よく相談しながら建てるようにしましょう。
キッチンでの失敗例3選
キッチンでの失敗例を3つ紹介します。
キッチンは毎日使いますし、料理の質や味にも関わってきますので、優先的に考えるようにしましょう。
1.カウンターの高さが合っていない
キッチンカウンターの高さが合わないと料理がしづらくなりますし、腰を痛めてしまうことにもなりますので注意しましょう。
一般的には「身長÷2+5cm」がキッチンカウンターの理想の高さといわれています。
キッチンをよく使用する人の身長に合わせて高さを調節するようにしましょう。
2.通路幅が狭い
キッチンの通路幅が狭いと、食材や調理器具の出し入れが大変になったり、複数での調理がしづらくなったりします。
一般的には「90cm」の通路幅が理想といわれており、複数人での調理をすることが多い場合は「120cm」あると安心です。
3.コンセントが足りない
コンセントの数が足りず、使いたい調理器具が使えない場合もあります。
電子レンジやコーヒーメーカー、ミキサーなど、電源を必要とする器具をどのくらい使うのかを考慮した上で、コンセントの数を決めるようにしましょう。
また、コンセントの位置も重要です。
電源コードが届かないと延長コードを使ったり、同じ場所を行ったり来たりしなければいけなくなったりします。
料理の効率も悪くなってしまうので、どこにいくつコンセントを用意するかは明確にしておきましょう。
浴室での失敗例3選
浴室での失敗例を3つ紹介します。
浴室は1日の疲れを癒す場所でもありますので、気持ちよく使えるように不満要素はできるだけ取り除いておきましょう。
1.浴室のサイズが広すぎる・狭すぎる
浴室のサイズは広すぎても狭すぎても良くありません。
広すぎるとお湯を沸かすためのガス代・水道代が高くなってしまい、経済面での負担が大きくなってしまいます。
一方、狭すぎるとお風呂が窮屈になってしまい、快適に入ることができなくなってしまうでしょう。
理想としては、足を伸ばして肩までしっかりと浸かれるくらいの広さです。
モデルルームなどで実際に入ってみて、自分やご家族の方が気持ちよく入れる広さなのかを見ておきましょう。
2.浴室乾燥機が必要だった・不要だった
浴室乾燥機は人によって必要・不要が分かれる設備です。
昼間は外出していることが多い人にとっては、時間帯を気にせず洗濯物が干せる浴室乾燥機は便利でしょう。
しかし、昼間に洗濯する時間が十分に取れる人や、部屋干し自体が苦手な人にとっては不要な設備でもあります。
そのため、自分の生活スタイルや好みを考慮して決めることが大切です。
もし不要であれば、その分の費用を他の設備に回すことで、よりよい住宅を建てることができます。
3.タイル壁の掃除が大変
タイルは見た目がおしゃれなことから、浴室でよく採用される素材のひとつです。
しかし、タイルには目地と呼ばれるつなぎ目の溝があり、溝にカビや汚れがたまりやすい性質があります。
こまめに掃除ができる人であればあまり問題ないかもしれませんが、人によっては目地の掃除やメンテナンスが億劫に感じてしまう場合もあるでしょう。
表面がつるつるして掃除が楽な素材もありますので、見た目だけでなく掃除の手間なども考慮して素材を選ぶようにしましょう。
玄関での失敗例3選
玄関での失敗例を3つ紹介します。
玄関は外出する際に必ず通る場所であり、帰って来た時に最初に目にする場所でもあります。
また、お客さんが来た時に見られる場所でもありますので、後悔する作りにしないように十分に注意しましょう。
1.玄関が狭い
玄関が狭いと外出の際に手間取ってしまいますし、特に家族の外出時間が同じだと玄関に複数人が集まることになりとても不便に感じます。
また、大きな荷物を出し入れする際にも、玄関は広い方が使いやすいです。
広すぎても掃除の手間が増えたり居住スペースが減ったりしてしまうため、難しい所ではありますが、実際に住んでいる様子をイメージしてちょうど良い広さを確保するように気を使ってみましょう。
2.玄関から室内の様子が見えてしまう
玄関から室内の様子が見える作りにすると、お客さんが来た時に困る場合があります。
散らかった室内を見せないように、急いで片付けや掃除をしなければいけません。
常に掃除や整理整頓をしていれば焦ることもないですが、忙しい人や掃除が苦手な人にとっては精神的にも大変でしょう。
仕切りや壁を作り玄関からは室内が見えない作りにしておくと、急な来客時にも慌てずに済みます。
3.玄関から浴室までが遠い
玄関と浴室はできるだけ近くに配置する方が便利です。
スポーツで汗をかいて帰って来たときや、草刈りなどで汚れて帰って来たときなどにすぐにお風呂に向かうことができます。
他にもペットの散歩から帰ったときに、ペットの足だけ洗ってあげたりする際にも浴室が近いと便利です。
また、洗濯物を庭に干す際にも、浴室にある洗濯機からすぐに玄関に向かうことができます。
お庭での失敗例3選
お庭での失敗例を3つ紹介します。
庭の作りは後回しになりがちで、予算的にもキビくなってしまった結果、あとで後悔してしまうケースがよくあります。
住宅の外観や内装を重視したい気持ちはあると思いますが、お庭も大事な住宅の一部ですので、どのような失敗が考えられるのか見ておきましょう。
1.車の駐車スペースが足りない・屋根がない
車の駐車スペースが足りなかったり、カーポートなどの屋根がなく後悔するケースがよくあります。
車は旦那さんと奥さんで2台、子供が大きくなったときのことを考えて1~2台、来客用に1~2台と考えると、けっこう広いスペースが必要になります。
もちろんそこまで車を所有しなかったり、近くの駐車場を借りるため駐車スペースは不要だったりするご家庭もあるでしょう。
重要なことは、ご自身の環境において将来的にどのくらいの駐車スペースが必要になるのかです。
予算との兼ね合いもありますので難しい所ではありますが、駐車スペースに関しては一度検討しておく方が良いでしょう。
2.テラスやウッドデッキが外から丸見え
テラスやウッドデッキはおしゃれなイメージがあり、注文住宅においても人気設備のひとつとなっています。
しかし、目隠し用の塀やフェンス、植木などもセットで用意しておかないと、外から丸見えになってしまい、せっかく作ったテラスも使いづらくなってしまいます。
特に小さいお子さんの遊び場として活用する場合、防犯の観点でも目隠しは用意しておく方が安心です。
他にもバーベキューをしたり読書をしたりする場合でも、他人の目を気にせず活用できる方が快適かと思いますので、テラスやウッドデッキを作る際は目隠しも考慮するようにしましょう。
3.広すぎて草刈りなどの手入れが大変
広いお庭は憧れる人も多いと思いますが、広すぎると手入れが大変になってしまうため気を付けましょう。
特に夏場は雑草の成長速度が早く、1シーズンで草刈りを複数回しなければいけない場合もあります。
防草シートや砂利を敷いたり、人工芝を埋めたりすることで雑草を抑えることもできますが、それなりの費用がかかります。
広くて綺麗なお庭は見栄えも良いですが、それを維持するためにかかる手間についてもよく考えるようにしましょう。
注文住宅を成功させるたった3つのポイント
最後に注文住宅を成功させる3つのポイントを紹介します。
ここまで失敗例をいくつか紹介してきましたが、これらはほんの一部でしかなく、実際には注意すべき点は挙げればキリがありません。
中々そこまで色んな部分を考慮して家づくりができる人は少ないでしょう。
しかし、これから紹介する3つのポイントを押さえるだけでもずいぶん変わってきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ポイント1.将来の生活を見据えて計画する
家づくりにおいては現在の暮らしや状況だけでなく、将来の生活を見据えることが重要です。
子供が2人産まれる予定であれば、子供部屋は2つ用意しておくべきでしょう。
共働きで夫婦2人とも仕事で長く外出するのであれば、できるだけ家事効率の良い間取りにすると便利です。
友人を呼んでホームパーティなどを頻繁に開催したい場合は、駐車場やリビングは広く取っておくとよりやりやすくなります。
将来的に高齢のご両親が引越してくるのであれば、バリアフリーにしやすい作りが良いでしょう。
このようにご自身やご家族の未来の姿をイメージして、計画を建てると後悔しない家づくりができます。
ポイント2.友人や知人の体験談を聞く
体験談は家づくりの判断を行う上で、とても有益な情報です。
実際に家を建てた人に色々と質問してみて、良かった点や悪かった点を聞いてみましょう。
ハウスメーカーや建築士の方に聞いてみるのも良いですが、仕事の関係上どうしてもセールストークが入ってしまうかと思います。
その点、信頼できる友人であれば本音が聞きやすく、参考にしやすいと思いますので、身近に家を建てた人がいる場合は話を聞いてみるようにしましょう。
ポイント3.気が合うハウスメーカー担当者を見つける
家づくりはハウスメーカーや工務店などの担当者で大きく変わってきます。
自分と感性が似ている人や親身になって話を聞いてくれる人ほど、理想の住宅に仕上げてくれますので、気が合う担当者を見つけることも重要です。
もし気が合わない担当者だった場合、担当者を変えてもらうように会社にお願いしたり、それでもダメなら別のメーカーに変えることも視野に入れることをおすすめします。
まとめ
注文住宅で後悔しないためには、まずは様々な失敗例を知ることが大切です。
その上で、自分や家族にとって必要なものを取捨選択することによって、後悔するリスクを下げることができます。
また、現在だけでなく将来のことも考え、今後ライフスタイルがどのように変化していくのかをイメージするようにしましょう。
家づくりにおいて何かお悩み事がありましたら、弊社「まごころ工務店」に一度ご相談ください。
お客様の現状とご要望、予算など様々な点を考慮した上で最適な家づくりプランをご提案致します。